費用対効果の高い高性能配合用オイル添加剤
クラレの高性能水添スチレンブロック共重合体 セプトン™とクラレ液状ゴムは、せん断安定性、低温特性、オイル保持力を向上させ、低コストでの配合を可能にするオイル添加剤です。
用途としては、エンジンオイル、特定のギアオイル、油圧オイル、各種グリースなどがあります。当社の製品がこのような配合を可能にする仕組みをご説明しましょう。
高い増粘効率
効率的な増粘は、粘度指数向上剤にとって最も重要な要素の一つです。コスト削減のため、オイル添加剤の使用は最小限に抑える必要がありますが、必要な粘度を維持することは必須であり、適切な粘度指数向上剤の選択が不可欠です。
例えば、クラレ液状ゴムを75W-90のギアオイルに使用する場合、9.0wt%の添加量で目標粘度を達成できます。競合製品であるPAMAは、同じ粘度を達成するために23.5wt%の添加量を必要とします。
スチレンベースの熱可塑性エラストマーであるセプトン™は、エンジンオイル用の高機能オイル添加剤でもあり、10W-30配合において、わずか1.3wt%の添加量でも増粘効果を発揮します。競合製品であるOCPは10.1wt%の添加量が必要です。クラレ製品の大きなメリットのひとつは、少量の添加で効率的な増粘効果が得られることです。


優れた低温特性
寒冷地では、潤滑剤は低温でも確実に機能しなければなりません。したがって、低温環境でも安定した性能を維持することが、オイル改質剤を選ぶ際の重要な要素となります。
例えば、セプトン™を添加したエンジンオイルの配合では、-25℃におけるコールドクランキングシミュレーター(CCS)による粘度はわずか2,400mPa・sです。この低い数値は、オイルが低温状態でも流動性を保ち、ポンピングしやすいことを意味し、競合製品に比べ、よりスムーズなエンジン始動と全体的な効率の向上に貢献します。


リチウムグリース用の良好なオイル保持力
リチウムグリースは、耐熱性、耐水性、せん断安定性に優れているため、広く使用されています。しかし、一般的にパラフィンオイルが配合されているため、時間の経過とともに、特に高濃度の場合、オイルが分離する可能性があります。セプトン™が異なるのは、まさにこの点です。卓越したオイル保持力で知られるセプトン™は、オイル分離を15%からわずか0.7%まで大幅に減少させることができ、長期にわたるグリースの物理的特性の安定化に役立ちます。
加えて、リチウムグリースの主要原料である水酸化リチウムの価格上昇により、コスト削減のための代替品が必要とされています。クラレのセプトン™を添加すると、メーカーはグリースの性能を(向上しなくても)維持させながら、水酸化リチウムを部分的に置き換えることができます。

¹ in 75W-90 formulation
² PSSI at 100 °C, 75W-90 formulation, by CLC-L45-99 method
³ CCS viscosity at -25 °C, in SAE 10W-30 engine oil formulation
⁴ Viscosity index in 75W-90 formulation
⁵ Oil separation degree at 100 °C, 24h
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