Toyoaki Kurihara

お問い合わせ

栗原 豊明
エラストマー事業部
マーケティング担当

お問い合わせ

バイオ由来モノマーを使用した新しいスチレン系エラストマー
〈セプトン®〉BIO-シリーズ

著者

〈セプトン〉BIO-シリーズは、クラレが独自に開発した水素添加スチレン-ファルネセンブロック共重合体であり、これによりクラレはバイオベースのHSBC素材を提供する最初で唯一のメーカーとなりました。クラレは熱可塑性エラストマー(ThermoPlastic Elastomer, TPE)のリーディングカンパニーとして、製品の環境負荷を改善できる、よりサステナブルな素材を求める業界の声に応え続けています。この新しいTPE素材を用いることで、従来のスチレン系ブロック共重合体と比較して、温室効果ガスの排出量を削減できます。

〈セプトン〉BIO-シリーズは、お客様がバイオマス比率の高いTPEコンパウンドや製品を開発し、既存の市場での力を強め、新たな市場を開拓する際の選択肢となります。これまでに、クラレは〈セプトン〉BIO-シリーズで最大80%のバイオマス比率を達成しています。今後は、バイオマス比率を最大限に高めながら、他のバイオ由来原料との相乗効果の発見に取り組む方針です。クラレは、今後もTPE素材の物性を向上させ、お客様のために新たな用途を開拓いたします。

〈セプトン〉BIO-シリーズは、サステナブルな資源であるサトウキビを原料としています。
〈セプトン〉BIO-シリーズを使用することで、最終製品のバイオマス比率を増加させ、環境に配慮した製品の提供が可能になります。

製造方法

〈セプトン〉BIO-シリーズは、再生可能な天然資源を原料とした新しい水素添加スチレン-ファルネセンブロック共重合体(Hydrogenated Styrene Farnesene block Copolymers, HSFC)です。サトウキビの糖分を発酵させて得られるβ-ファルネセンという新しいバイオ由来のモノマーを使用しています。このβ-ファルネセンをクラレ独自の技術により重合させると、従来の水素添加スチレンブロック共重合体(Hydrogenated Styrene Block Copolymers, HSBC)とは異なる化学構造が得られます。このように、〈セプトン〉BIO-シリーズは、従来の手法よりも環境に配慮したTPEの開発を可能にし、石油化学由来の素材と比較してTPEのバイオマス比率を高めることができます。

クリックで拡大表示
バイオ由来の樹脂の製造には様々な手法があります。 © nova-Institut GmbH
クラレのHSFCラインナップである〈セプトン〉BIO-シリーズは、バイオ由来の樹脂の新たなあり方を開拓しています。

特長と強み

  • 最大80%のバイオマス比率を有するバイオ由来の樹脂
  • 従来のSEBS/SEEPSと比べて二酸化炭素排出量が少ない
  • 優れたウェット/ドライグリップ性能
  • 広い温度範囲での安定した粘着力
  • 優れた剥離性を実現(糊残りが発生しにくい)
  • 良好な加工性
  • 広い温度範囲で良好な制振性
  • 低圧縮永久歪み、低引張永久歪み
  • オイル保持性に優れる

〈セプトン〉BIO-シリーズは、従来の素材と比べて、二酸化炭素排出量が少ないことが大きな強みであり、これが最大の付加価値となっています。標準的なSEBSやSEEPSと比べて最大33%の二酸化炭素を削減します。

〈セプトン〉BIO-シリーズ各種銘柄で分子量とバイオマス比率が異なります。バイオマス比率が最大80%までの銘柄をご用意しています。

〈セプトン〉BIO-シリーズの各種グレードは、有機物の含有量に応じて最大33%の温室効果ガス削減を可能にします。

前提条件と制限

  • セプトン〉BIO-シリーズのLCA(ライフサイクルアセスメント)は、クラレが想定する目標数量での生産条件に基づいて実施しています。
  • このLCA情報は、新たな知見や経験が得られた場合、改訂される可能性があります。
  • このLCA情報の利用に関して、意図した用途への適合性および関連法規への準拠等について何ら保証するものではありません。これらにつきましては、お客様にてご確認いただく必要があります。

〈セプトン〉BIO-シリーズを使用することで、石油化学由来の化合物に比べて製品中のバイオマス比率を大幅に増やすことができます。この新素材は特長的な性能を持ち、既存の用途や新たな用途に合わせて調整することができます。

一般的なHSBCと比較して、〈セプトン〉BIO-シリーズは、高い流動性、良好な接着性を有し、また低硬度なため可塑剤の使用量を減らすことができます。さらに、良好な永久歪みと圧縮永久歪み、高いグリップ性能、広い温度範囲での優れた制振性を有します。

〈セプトン〉 BIO-シリーズ各種銘柄は、他のTPEと同等またはそれ以上の力学物性を有します。

想定用途

〈セプトン〉BIO-シリーズの重要な用途として、バイオマス比率の高いTPEコンパウンドの需要が高まりを見せる日用品、粘着剤が挙げられます。

靴用途においても、サステナビリティは重要な購買基準となっています。市場調査機関Statistaの調査では、回答者の80%が、サステナビリティが衣料品を購入する際の判断に影響を及ぼすと答えています。

バイオ由来原料を用いた〈セプトン〉BIO-シリーズは、従来のTPEに比べて様々な面で優れたサステナブルな高機能素材です。〈セプトン〉BIO-シリーズは、高弾性、高制振性などの優れた特性により、靴を構成する多くの部材にメリットをもたらします。靴底に使用すると、従来のTPEよりも優れたグリップ力、特にウェットグリップ性を発揮します。

用途

  • 粘着剤、コーティング剤、シーリング材
  • コンパウンド
  • 日用品
  • エレクトロニクス
  • 産業・建設
  • 自動車
  • スポーツ用品、靴
  • 3Dプリンティング

環境や社会への配慮

バイオ由来樹脂生産への食用作物利用の是非は、幾度となく議論されてきました。ここでは、いわゆる「食用作物」と「商品作物」を区別しなければなりません。商品作物とは、市場で直接販売するために栽培されるもので、加工産業の原材料としても利用されますが、家庭での消費や家畜の飼料としては利用されません。サトウキビ、コーヒー、紅茶、ココアなどがこれにあたります。一方、食用作物とは、植物を原料とし、世界の食糧需要を満たすために使用される主要な食品を指します。穀類、豆類、野菜、塊茎、果物などがこれにあたります。〈セプトン〉BIO-シリーズは、商品作物であるサトウキビを原料としています。

〈セプトン〉BIO-シリーズのβ-ファルネセンを生産するサトウキビ栽培は、環境や社会に配慮したことを示すラベルであるBonsucroの認証を受けています。Bonsucroはサトウキビの生産基準として、世界で広く使用されており、その中では、経済的、社会的、環境的側面から、サトウキビおよびそれから得られるすべての製品のサステナブルな生産を実現するための原則と基準が網羅されています。

製品カタログ

〈セプトン〉BIO-シリーズ

お問い合わせ

私は、プライバシーポリシーを理解し、「送信」ボタンをクリックすることで、お問い合わせフォームに入力した自らのデータの使用および電子的な保存に同意します。

本フォームを送信することにより、Kuraray Europe GmbHが記載された情報をマーケティング目的に使用することに同意したものとみなします。 なお、情報はクラレグループおよびそのサービスプロバイダに共有されます。 情報の使用方法についての詳細はプライバシーポリシーをご確認ください。
* 必須事項